Effects of sunbathing gives health. 
-犬の日光浴と健康-
あなたの愛犬はよく眠れていますか?
 お昼寝や夜の就寝がしっかりとできていないと、犬の健康が崩れてしまいます。これは我々ヒトにも同じ事が言えると思います。睡眠がしっかりと取れてないと、免疫力の低下や、精神的な不安を生じさせてしまいます。これにより、健康を害したり、問題行動に発展したり、鬱病になることもあります。
 我々も、朝起きたら陽の光を浴びることで、清々しい気持ちになりますよね。また陽の光を浴びることで、
快眠への効果もあると認められています。これらは犬においても同じ効果があることが判っています。それではその仕組を簡単に見ていきましょう。
 
全ては脳内のホルモン達の仕業
 目が陽の光を捉えると、脳内でセロトニンというホルモンの分泌が活発になります。セロトニンというホルモンは簡単に説明すると脳の覚醒を維持し、興奮などを抑制するホルモンです。精神的な落ち着きや心地よさを得ます。このセロトニンが不足すると、過度な興奮を制御できなくなったり、不安な感情をコントロールできなくなると言われています。鬱病の原因としても、このセロトニン不足が挙げられます。
 このセロトニンは、睡眠を司るホルモンであるメラトニンの生成の材料となるため、セロトニンが不足しているとメラトニンも不足するという関係があります。このメラトニンは暗くなると分泌され、脈拍・体温・血圧などを低下させて眠るための準備に働きます。
 これらのセロトニンとメラトニンの作用で体内時計が機能しています。つまり、きちんとセロトニンが分泌されることで、メラトニンが生成されて朝の目覚めが良くなり、夜はぐっすりと眠れるという仕組みです。
 因みにこのメラトニンには抗酸化作用があり、ホルモンバランスを改善させる働きがあります。
 
セロトニンの材料は食べ物にあり
 さて、ここまででセロトニンが陽の光で分泌することと気持ちを穏やかにさせること、そしてセロトニンがメラトニンを作ってが眠りに働くという事が解りました。でも、このセロトニンの分泌をするために必要なものがあります。それがセロトニンの材料となるトリプトファンです。トリプトファンは必須アミノ酸であり、主にタンパク質に含まれています。犬が食べることのできる食材では赤身の肉や魚・乳製品が挙げられます。また、これらを体内で生成するためにはビタミンB6が必要となってきます。ビタミンB6は卵に含まれますので、加熱した卵と一緒に先述の肉などを与えることでトリプトファンを取り入れることができます。
 このトリプトファンはサプリメントで接種することもできます。しかし過剰摂取は肝硬変を招くとの指摘もあるので、まずは食生活の見直し図り、それでも足りない場合は獣医師の診断の元でサプリメントを試すのがよいでしょう。
 
では実際にどうするか
 カタカタだらけのややこしい話しになってしまいましたが、食生活と睡眠が健全であれば免疫力も高まり、精神も安定しやすくなるというわけです。なので、お手持ちのドッグフードの材料を確認し、穀物がメインな物ではなく肉類がメインに入っている物に変えます。そしてビタミンB6が含まれているかの確認をします。
 
 そして次は朝の散歩です。よく飼主さんの中には朝の散歩を短く、夜は多目に行なう方がいます。しかしこれは逆の方が好ましいのです。朝は色々と忙しいのは、よく解ります。しかし健康の事を考えれば朝を多目にしたほうが得策です。朝の散歩をしっかりと行なうことで、朝日をたっぷりと浴びることができます。朝日を浴びてセロトニンの分泌を促すことでメラトニンの分泌を促すことができるからです。メラトニンの分泌はセロトニンの分泌が始まってから数時間後に、かつ暗くならないと分泌されないので、昼間の日光浴よりも朝日の方が体内時計の機能も健全に働きます。どうしても朝に散歩に行く時間が取れないのなら、朝のお出かけの支度をしている最中に、愛犬を玄関やベランダに出して日光浴をさせる方法もありでしょう。
 
 私の元に相談に来られる飼主さんにも、日光浴を進めています。ストレスが高く興奮気味であたっり、セロトニン不足と思わる攻撃性が高い犬の場合では、一定の効果が得られています。もちろん、日光浴で全てが解決するわけではありませんが、対策の一つとして重要な働きをもちます。我々も睡眠が取れていなければ、頭が働きませんし、イライラしたり、健康に害がでます。それは犬でも同じことが言えるのです。愛犬は我々に「最近、寝付きが悪くてねぇ」とは言えませんから、体内時計が健全に働くような環境を与えてあげたいものです。
 健全な食事と睡眠を得ること、朝の散歩をしっかりと行くことで飼主も犬も健康でいたいものですね。

本記事は著作権で保護されています。複製・転用は法律により禁じられています。

© 2019 Japan Dog Behaviourist Association.Allright reserved.

Healthy Dog Ownership

犬の行動心理カウンセリング